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THE解説

高齢者骨折の特徴 大腿骨頸部骨折

高齢者の方に多い骨折シリーズ。今回は「大腿骨頸部骨折」について解説したいと思います。

まず大腿骨頸部の場所は股関節の付け根当たりを言います。また骨折した部分により「内側骨折」「外側骨折」(図1)に分けられ、特に高齢者の方は「内側骨折」になることが多いです。今回は大腿骨頸部内側骨折について解説をします。

〖大腿骨頸部内側骨折〗

◆発生機序

転倒した際に腰の側面を打ち付けたことによって発生することが多く、大腿骨頸部に強い力が加わり発生。
また高齢の場合、歩いている時や立ち上がる時など、頸部に小さな力が加わる際にも発生することがあるので注意が必要である。

◆症状

起立動作が不能となり、仰向けの状態で足を上げることが出来なくなる。
腫れはあまり著明には見られず、痛みは股関節部に圧迫を加えると出現する。また、踵(かかと)の下から股関節の方向へ圧を加えると強い痛みが出る。
骨折の程度によっては歩行が可能な場合もあるので、歩行ができるから骨折ではないと判断してはいけない。

◆処置

一般的に観血療法(人工骨頭置換術、人工関節置換術、釘固定術など)が適応。
※長期にわたる固定と臥床はとても注意が必要です。長期固定により膝関節の可動域制限は多少なりとも頻発します。固定開始直後からほかの関節の運動を行うようにします。
※寝たきりの状態が続くと、認知症・沈下性肺炎・褥瘡・尿路感染などの続発症が発生する場合があるので注意が必要です。

高齢者の骨折の中でも、治癒までの期間が長く、認知症や肺炎など違う疾患を合併するリスクが高い骨折です。このような発生機序・症状がみられた際には、速やかに専門医にお尋ねください。